HLS コンパイラの環境設定

1.概要

  Quartus Primeのliteエディションにも、Ver17.1からHLSコンパイラが付属されています。HLSコンパイラを使うと、C++のプログラムを書く感覚でFPGAの設計ができるということです。

2.ファイルのダウンロード

 必須のプログラムg++のVer4.4.7をインストールするため、debのインストールファイルをlubuntuのFirefoxでダウンロードします。スマートではないのですが、必要な関連ファイルも1個1個ダウンロードしてdpkgでインストールしました。
 g++の関連ファイルだけではなく、エディタとデバッガを一緒にインストールします。

 2.1. エディタのダウンロード
  次のURLから、Visual Studio Codeをダウンロードします。

   https://code.visualstudio.com/download

 2.2.g++-4.4関連ファイルのダウンロード
  g++-4.4は、依存するファイルがいくつかあるので、すべて、ダウンロードします。ダウンロードサイトのURLです。

  https://packages.ubuntu.com/trusty/libstdc++6-4.4-dev
  https://packages.ubuntu.com/trusty/gcc-4.4-base
  https://packages.ubuntu.com/trusty/cpp-4.4
  https://packages.ubuntu.com/trusty/gcc-4.4
  https://packages.ubuntu.com/trusty/g++-4.4
  https://packages.ubuntu.com/trusty/gcc-4.4-multilib
  https://packages.ubuntu.com/trusty/g++-4.4-multilib



3.ファイルのインストール

 次にダウンロードしたファイルをインストールします。Firefoxでダウンロードしたファイルは/home/lubuntu/ダウンロードにあります。
 1.左下のLXDEのスタートボタンから[システムツール]-[LXTerminal]を選択します。(ターミナルの起動)

 2.次のコマンドを順次terminalに入力します。ダウンロードのフォルダに移動します。ついでに、ファイルがダウンロードされているか確認をします。/home/lubuntuは環境に合わせて変更してください。

  
cd /home/lubuntu/ダウンロード
ls
  


 3.次のコマンドを順次terminalに入力します。現状のファイル名ですが上記で表示したファイル名と異なっているものがあれば合わせてください。
  
sudo dpkg -i gcc-4.4-base_4.4.7-8ubuntu1_amd64.deb cpp-4.4_4.4.7-8ubuntu1_amd64.deb gcc-4.4_4.4.7-8ubuntu1_amd64.deb
sudo dpkg -i libstdc++6-4.4-dev_4.4.7-8ubuntu1_amd64.deb g++-4.4_4.4.7-8ubuntu1_amd64.deb
sudo dpkg -i gcc-4.4-multilib_4.4.7-8ubuntu1_amd64.deb g++-4.4-multilib_4.4.7-8ubuntu1_amd64.deb
sudo dpkg -i code_1.20.1-1518535978_amd64.deb
  


 4.ついでに、デバック関係のファイルをインストールします。
  
sudo apt-get update
sudo apt-get install gdb ddd
  


4.アンインストール

 g++-4.4より新しいコンパイラを削除します。放置するとコンパイル時にヘッダのエラーが出ます。(よりスマートに解決する方法があるかもしれませんが。)
 次のコマンドを順次terminalに入力します。

sudo apt-get purge g++ gcc
sudo apt-get purge gcc-5 g++-5 cpp-5
sudo apt-get autoremove


5.環境設定シェルの設定

 インストールした、Visual Studio Codeを使って、環境設定をしたのちにVisual Studio Codeを起動するシェルを作ります。
 Visual Studio Codeを起動して、新しいファイルを作成します。次のコードを入力します。

export PATH="$PATH:/home/lubuntu/intelFPGA_lite/17.1/modelsim_ase/linuxaloem"
cd /home/lubuntu/intelFPGA_lite/17.1/hls
source init_hls.sh
cd /home/lubuntu/QuartusProject
code


1行目でModelSIMへのPathを通して、2行目でHLSコンパイラの環境設定シェルのあるフォルダに移動します。(/home/lubuntuの部分は自分の環境に合わせてください。)3行目で環境設定用シェルを実行して、4行目でQuartusのプロジェクトのあるフォルダへ移動します。(これは自分の環境に合わせてください。なくてもかまいません。)5行目でVisual Studio Codeを起動します。



  入力したら、ホームディレクトリ(私の環境では、/home/lubuntu)に名前を付けて保存します。(私は、HLSinitial.sh にしました。)
  次に、ターミナルを立ち上げて、次のコマンドを入力します。

cd /home/lubuntu
sudo chmod +x HLSinitial.sh



6.エディタの起動

 ターミナルを立ち上げて、次のコマンドを入力してください。通常、1行目は入力しなくても大丈夫です。
 次のコマンドを順次terminalに入力します。

cd /home/lubuntu
./HLSinitial.sh









hlsコンパイラでの、FPGAのプログラミング動作も確認できました。




top